2025年最新情報:50人未満の事業場も義務化へ!

義務化拡大の最新動向
2025年3月14日、政府は「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案」を閣議決定しました。
この法改正により、これまで努力義務だった従業員50人未満の事業場も含めたすべての企業に、ストレスチェックの実施が義務付けられることになります。厚生労働省の福岡大臣も記者会見で明確に言及し、厚生労働省の公式ウェブサイトおよびメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」でも改正案の概要が公表されています。

【重要】この法改正は国会審議を経て成立した後、一定の準備期間を設けて施行される見込みです。
ストレスチェック制度の基本概要
制度の目的
ストレスチェック制度は、従業員の心理的な負担やストレスの程度を定期的に調査し、早期発見・早期対応を行うための仕組みです。この制度によって:
- メンタルヘルス不調の早期発見
- 職場環境の改善
- 生産性の向上
- 離職防止
などの効果が期待できます。
実施の流れ
- 厚生労働省推奨の調査票(「職業性ストレス簡易調査票」など)を使用
- 従業員が回答した結果を産業医等が評価・判定
- 「高ストレス」と判断された従業員には医師の面接指導を実施
- 必要に応じて就業上の配慮を検討
義務化拡大の背景と中小企業のメリット
背景:メンタルヘルス不調の深刻化
- 労災申請や休職の増加: 新しい働き方や人手不足に伴い、従業員のストレス要因が多様化・増大
- 日本企業の大半が小規模事業場: 日本の企業のうち圧倒的多数を占める従業員50人未満の事業場にも予防・早期発見体制を整備する必要性
中小企業にとっての具体的メリット
1. 早期発見によるリスク回避
- 不調の早期発見・早期対応で長期休職や離職リスクを低減
- 小規模組織では一人の不調が全体に大きな影響を与えるため、予防が特に重要
2. 職場環境の改善と従業員満足度の向上
- 組織全体の課題やストレス要因の明確化
- 働きやすい環境づくりによる従業員満足度・エンゲージメントの向上
- 人材定着率の改善
3. 健康経営の推進
- 「健康経営優良法人認定制度」などでの企業評価向上
- 採用市場における企業イメージの向上
小規模事業場が押さえるべき導入ポイント
1. オンラインツールや外部委託の活用
ストレスチェックは紙ベースのアンケートだけでなく、オンラインツールや専門機関への外部委託でも実施可能です。事業規模や従業員数に合わせた最適な方法を選びましょう。
2. 産業医・保健師との連携強化
- ストレスチェック後の面接指導や職場改善には専門家との連携が不可欠
- 小規模事業場は常駐産業医を持たないケースが多いため、外部産業医事務所との契約が効果的
3. 従業員への周知とプライバシー保護
- 従業員に対する十分な説明とプライバシー保護の徹底
- 小規模職場では結果が特定個人に紐づきやすいため、結果の取り扱い方法や面接指導の流れを明確化

産業医の感想
小規模事業場には独自のメリットと課題があります。経営者と従業員の距離が近く、コミュニケーションが取りやすい一方で、従業員が『忙しそうだから』『少人数だから相談できない』と遠慮して不調を隠してしまうケースもあります。
ストレスチェックを定期的に行い、必要に応じて面接指導や専門医連携を進めることで、メンタルヘルス不調を早期にケアし、職場全体の生産性を維持できます。小規模事業場こそ健康経営を推進しやすい側面もあるため、今回の義務化をチャンスととらえ、積極的に取り組むことをおすすめします。
従業員のメンタルヘルスケアに役立つ記事として、以下もぜひご参考ください。
まとめ:ストレスチェック義務化をチャンスに
2025年3月に閣議決定された法改正案により、すべての事業場にストレスチェックが義務付けられる時代が間もなく到来します。この変化は、小規模事業場にとって新たな負担である一方、健康経営を推進し、従業員のモチベーションを高める絶好のチャンスでもあります。
当産業医事務所のサポート体制
当事務所は内科・心療内科の臨床経験と産業医学の専門知識を活かし、様々な規模の企業のストレスチェックとメンタルヘルス対策をサポートしています。
当事務所の4つの強み
1. 産業医と内科・心療内科専門医の融合
- 内科・心療内科の専門医資格と労働衛生コンサルタント資格を保有
- 臨床現場と職場環境の両視点からの評価と改善提案
2. コストを抑えたストレスチェックの実施支援
- オンラインツール活用による効率的な導入支援
- 小規模事業場に配慮した費用設計
3. 就業上の配慮や復職支援に関する豊富な実績
- メンタルヘルス不調者の休職・復職対応の実績多数
- 休職期間の過ごし方や復帰後の業務負荷調整など実践的アドバイス
4. 労働法専門の弁護士との連携
- 法的リスクマネジメントを含めた統合的サポート
- 労働法に精通した弁護士ネットワーク
義務化に向けた準備を進める企業の皆様は、ぜひお早めにご相談ください。ストレスチェックとメンタルヘルス対策を”経営戦略”の一つとして位置づけ、従業員が安心して働ける職場を共に作り上げていきましょう。
参考文献
- 厚生労働省:福岡大臣の記者会見概要(2025年3月14日)
- 厚生労働省:第217回国会(令和7年常会)提出法律案
- 厚生労働省:ストレスチェック義務化改正案概要(PDF)
- 厚生労働省:こころの耳サイトでの閣議決定報告
本記事は2025年3月18日時点の情報に基づいています。法改正の最新情報は厚生労働省公式サイトでご確認ください。