産業医面談の日程調整、意見書が来たあとの会社の対応、就業制限を解除する期限、衛生委員会の議事録の保管。産業衛生の業務は、案件・期限・会社の決定・記録のどこか一つが手作業で止まると、そこで流れが切れます。KIDUKIの産業衛生DXは、この4か所を止めないために業務の順番と記録の型を決め、継続支援の中で案件ごとに運用する取り組みです。
手作業で止まりやすい4つの場所:面談日程・意見書・就業制限の解除・議事録
多くの事業場で、次の4か所が担当者の記憶とメールに頼ったままになっています。それぞれについて、会社が決めることと、記録することを分けて整理します。
1. 産業医面談の日程調整
面談の種類ごとに所要時間・方法・必要資料が決まっていないと、本人・上司・産業医の間で候補日の往復が続き、確定する人がいなくなります。会社が決めるのは、面談の種類ごとの確定責任者と、案内から実施までの期限です。記録するのは、依頼日・確定日・実施日と、産業医に渡した資料です。
2. 産業医の意見書が来たあと
産業医の意見書は、会社の決定そのものではありません。意見書を受け取った会社が決めるのは、就業上の措置の内容・開始日・再評価日・解除条件の4点です。記録するのは、その決定を誰がいつ行い、本人にいつ伝えたかです。ここが空くと、意見書が届いたまま措置が始まらない、または始まったことを後から確認できない状態になります。
3. 就業制限を解除する期限
就業制限は、付けるときより外すときのほうが難しい業務です。再評価日が来ても誰も気づかなければ、古い制限が残り続け、本人の業務範囲と会社の記録が食い違います。会社が決めるのは、再評価日に「延長・変更・解除」のどれにするかで、産業医はそのための評価と意見を出します。記録するのは、再評価日と、その期日に何を決めたかです。
4. 衛生委員会の議事録の保管
衛生委員会の議事録は、労働安全衛生規則により3年間の保存が求められています。産業医が事業者に勧告を行った場合は、勧告の内容と、それを受けて講じた措置の記録も議事録とは別に3年間保存します。会社が決めるのは、保管場所と責任者、保存期間の起算日です。記録するのは、開催日・審議内容・産業医の意見と、それに対する会社の決定です。
KIDUKIの継続支援でどう使うか
KIDUKIの継続支援では、上の4か所を「案件」単位で扱います。一つの案件には、面談、産業医の意見、会社の決定、再評価日、解除条件、記録の6つが並び、会社の決定が記録されるまで完了にしません。担当者が替わっても、案件ごとに「次に誰が何をいつまでに決めるか」が残る運用です。
この業務管理に、KIDUKI側でCasetraを使っています。現在は、KIDUKIの受託先の案件をパイロット運用中です。企業側が自社の担当者・産業医でCasetraを利用する場合は別契約となり、受付状況はcasetra.jpでご確認いただけます。企業側でCasetraを利用しない場合も、面談・意見書・記録の受渡しは通常どおり行います。
会社に残るもの
産業衛生DXは、会社の仕事を外へ出す仕組みではありません。法令が事業者に固定している決定・実行・提出は会社に残り、KIDUKIは評価・意見・記録の整理を担います。
- 会社が行うこと:就業上の措置の決定(労働安全衛生法第66条の5ほか)、措置の実行(業務命令、配置、休職・復職の発令)、衛生委員会の設置・開催、官庁への提出
- KIDUKIが行うこと:医学的評価、産業医としての意見、再評価の時期の提示、記録すべき項目と保存期間の整理
- 行わないこと:診断・治療・処方。会社の決定の代行
受診が必要と考えられる場合はその旨をお伝えしますが、受診先はご本人が選びます。KIDUKIが特定の医療機関を指定・紹介することはありません。既存の産業医がいる事業場では、選任関係と法定業務はそのまま維持し、記録の型と期限の追い方だけを整えることもできます。
契約関係
| 利用場面 | 企業側のCasetra契約 |
|---|---|
| 単発の面談・研修 | 不要 |
| KIDUKIとの継続契約 | KIDUKI側の業務管理に使用。企業側の契約は必須ではありません |
| 企業側が自社の担当者・産業医でCasetraを利用する場合 | 別契約(受付状況はcasetra.jp) |
役割の境界:KIDUKIの運用は、案件の進行と記録を支えるものです。医学的評価は医師が行い、就業上の最終決定と実施は会社が行います。
よくあるご質問
産業医面談の日程調整だけを依頼できますか?
日程調整だけの単独契約は行っていません。継続支援の中で、面談の種類ごとに確定責任者・所要時間・必要資料を会社と決めてから運用します。決める順番が固まると、往復の回数は減ります。
産業医の意見書が来たあと、会社は何を決めればよいですか?
就業上の措置の内容、開始日、再評価日、解除条件の4点を決め、誰がいつ決めて本人にいつ伝えたかを記録します。意見書は決定の材料であり、決定と実行は会社が行います。
就業制限の解除はいつ、誰が判断しますか?
制限を付けるときに決めた再評価日に、産業医の評価と意見をもとに会社が「延長・変更・解除」を決めます。再評価日を決めずに付けた制限は、棚卸しをして期日を入れ直すところから始めます。
衛生委員会の議事録は何年保管しますか?
労働安全衛生規則により3年間です。産業医の勧告があった場合は、勧告の内容と講じた措置の記録も別に3年間保存します。保管場所・責任者・起算日を決めておくと、担当者が替わっても出せます。
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目前の1案件の面談・意見書・再評価だけを依頼したい場合は、上記のスポット産業医のページをご覧ください。複数の案件と期限、記録を継続して整えたい場合は、初回のご相談で現在の体制と止まっている場所を確認します。